開催日:2016年10月21日(金)

時  間:14時~16時40分

会  場:銀座ブロッサム(7階)

受講料:25,000円(お一人様/税込)

 ※2名様以上同時お申込み:20,000円(税込・お一人様)

 

 

 

 新ヘルスケア産業を飛躍させる新手法!
 『 IoT時代のビックパーソナルデータ利活用促進戦略とドコモ・ヘルスケアの挑戦 』

 

 

 

 

□◆□◆□◆□◆□◆□◆【 第1講座 14:00~15:00 】◆□◆□◆□◆□◆□◆□

 

 
Ⅰ.サービス産業を活性化させるパーソナルデータの新情報管理手法

 

講師:東京大学大学院 情報理工学系研究科 教授 橋田 浩一 氏

 


ヘルスケアに限らず教育・学習や観光や購買など多様なサービスの領域において、各個人のデータを複数の事業者等が共有することによりサービスの質が向上することが多い。
そのようなデータ共有を実現するために、これまでは多数の個人のデータを集中管理する方法が用いられてきたが、この方法はサーバ等の管理コストが大きい上に、多人数分の個人データがまとめて漏洩するリスクをわざわざ生んでしまっている。
さらに、そのような集中管理型のデータ共有サービス(ヘルスケアの場合にはEHRや医療介護SNS)が複数現われるだろうが、それらは互いに競合することが多いので直接的なデータ連携が難しい。これに対し、データの管理を個人に分散し、各個人が本人のデータを必要十分な範囲で共有できれば、これらの問題はすべて解消され、さらに本人同意に基づくデータ収集によるビッグデータの活用も促進される。
ヘルスケアにおいても、従来は多数の個人のデータの集中管理によるEMR (複数の診療科の間でのデータ共有)やEHR (医療機関の間でのデータ共有)やPHR (本人や家族やヘルスケア事業者の間でのデータ共有)や地域包括ケア(多職種の間でのデータ共有)が実現されたり試みられたりしてきたが、それらも分散管理で実現した方が安価で安全で効率的であり、かつビッグデータの活用が容易である。このような分散管理を実現する仕組みを分散PDS (decentralized personal data store)と呼ぶ。
PLR (personal life repository)は分散PDSの一種であり、専用サーバを必要とせずスマートフォン等の個人端末だけで運用できる。PLRはすでに介護の現場で実務に使われており、自治体の母子保健事業との連携や地域医療ネットワークとの連携も進みつつある。また、分散PDS等による自己情報コントロールによって産業や文化を振興する政策がEUを中心とする世界の趨勢であり、日本政府の方針もその方向に揃いつつある。 本講演では下記のような内容について解説する。

 

 

     1.自己情報コントロールとPDS

 

     2.PLRの仕組み

 

     3.分散PDSの応用  

 

     4.VRM (vendor relationship management)とメディエータ

 

     5.PLRの活用事例

 

     6.制度と政策の動向

 
          


□◆□◆□◆□◆□◆□◆【 第2講座 15:10~16:40】◆□◆□◆□◆□◆□◆□

 


Ⅱ.健康長寿社会への挑戦                     
  ~生活習慣を改善する「健康増進」へのドコモ・ヘルスケアの取り組み~                                                               

講師:ドコモ・ヘルスケア(株) 代表取締役社長 和泉 正幸 氏

 


日本の国民医療費は年々増加の一途を辿っています。2025年度には60兆円を超えると予測されており、この医療費の増大をどのように抑制していくのかが大きな社会的課題となっています。医療費のうち、約3分の1は、がんや高血圧性疾患、脳血管疾患などの
生活習慣病関連で占められており、従って、生活習慣病予防のための日々の生活習慣を改善する「健康増進」の取り組みが、医療費全体を抑制するのに最も効果的だと言われています。
本講座では、ドコモ・ヘルスケアがこの健康分野における社会的課題にどう取り組んでいるのか、具体的なサービス、ソリューション事例を交えてご紹介します。

 

 

     1.日本の健康・医療分野における課題

     

     2.ドコモ・ヘルスケアの概要

 

     3.ヘルスケアサービスの課題

 

     4.ドコモ・ヘルスケアのサービス・ソリューション事例

 

     5.今後の取り組み


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◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆講師プロフィール◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆

 ■ 橋田 浩一(はしだ こういち)氏■

(東京大学理学部情報科学科卒)1986年同大学院理学系研究科博士課程修了。
理学博士。1986 年電子技術総合研究所入所。1988年から1992年まで
(財)新世代コンピュータ技術開発機構に出向。2001年から2013年まで産業技術総合研究所。
2013年から東京大学大学院情報理工学系研究科ソーシャルICT研究センター教授。
情報処理学会山下記念研究賞、日本認知科学会優秀論文賞、情報処理学会情報規格開発賞等を受賞。
専門は自然言語処理、人工知能、認知科学。現在の主な研究テーマは個人データの
分散管理と意味的構造化。日本認知科学会会長、言語処理学会会長等を歴任。

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 ■ 和泉 正幸(いずみ まさゆき)氏 ■

東京大学法学部卒業、デューク大学法律大学院修士(LL.M.)
1986年 日本電信電話株式会社入社
日本電信電話株式会社法務室長、株式会社NTTドコモ経営企画部担当部長、
国際事業部担当部長、茨城支店長を経て現職

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